過去から現在そして未来へ伝えたい縄文の豊かな精神
遺跡の価値を伝える語り部として
当会は有珠山噴火の翌年2001年伊達市で開催された「縄文フェスタ」と同時に約40人の有志で発足し現在8人の会員が史跡北黄金貝塚公園の保護と活用を目指し見学者向けのガイドと体験学習(勾玉作り、火起こし、発掘、矢じり・釣り針作り)を行っています。
オコンシベの会の由来は黄金地区がアイヌ語でオコンシベ(コンブの採れる場所)と呼ばれていた事から命名されました。約6千年前地球が暖かく縄文海進が起こったころから約4千5百年前の縄文海退・現在の冷涼な時期までを中心に解説してますが、実は伊達市は「縄文からアイヌまで」の史跡が数多く残されている地域でもあり縄文・続縄文・アイヌの墓と遺物・人骨が出土し学会から注目されている場所なのです。
ユネスコ世界文化遺産登録を受けて
10年程前、ユネスコ世界文化遺産に向けて運動するという話が出て、当時会員は喜びと不安の表情になりました。昨年7月27日正式通達が出た時は報道陣がドッと押しかけ市長・教育長のテープカットに皆が伊達市の新たな資源に湧きました。
昨年は生憎のコロナ禍で9月30日まで緊急事態宣言、しかし解除後の10月だけで5千人以上の来場、11月だけでも50団体以上の申し込みがあり、これまで主に札幌・旭川・小樽の修学旅行生を対象に活動して来ましたが今年初めて十勝地方からも数校訪問が有りました。又旅行会社も「縄文遺跡を巡る旅」でバスツアーを組み多くのツアーが訪れて世界遺産効果に驚愕しています。会員の不安は来訪者に果たして8人で対応出来るか? でしたが「無理せず楽しく」をモットーに10月をやり過ごせました。
縄文人と仲良しになりませんか?
当初40人で発足したオコンシベの会は20年の歳月を経て高齢脱会した方が多く現在8人が活動してます。平均年齢も70歳超ですが現役40代も2人が活躍しています。知的好奇心に駆られたアナタ! 是非縄文ワールドに入門して下さい! 親切な学芸員のレクチャーと先輩縄文人が丁寧に洗脳致します。来年コロナ禍が収まったら…数万人の来園者を迎え遺跡の本来の価値を伝える事ができるか、答えは新規会員獲得にあります。
史跡北黄金貝塚公園のキャラクター「オコンシベくん」は、平成12年に誕生して以来、多くの来園者の皆さんをお迎えし親しまれてきました。このオコンシベくんの生みの親である伊達市出身のイラストレーター佐藤真理子さんが、北黄金貝塚を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録されたお祝いとして、オコンシベくんに新しい仲間として、オコンシベくんの隣で手を振る愛らしいオットセイの子どものキャラクターを新たに作ってくださいました。
【作者】佐藤真理子さん
伊達市北黄金町出身、伊達緑丘高校卒業
高校在学中の平成12年、「だて噴火湾縄文フェスタ」のイメージキャラクターとして「オコンシベくん」を製作。現在はイラストレーターとして精力的に活動され、作品・受賞歴多数。得意ジャンルは畜産動物をはじめとする動物全般、子ども(教育教材)のイラストなど。
史跡北黄金貝塚公園ボランティア オコンシベの会
この記事はLOLLUBAS2022(冊子版)に掲載された内容です。