
「集う・学ぶ・稼ぐ」をモットーにゆりかごのような心地良い森・そして地域づくりをめざします
メンバーのうち4人が山を持っています
地域活性化団体「シンタ」の代表で、その活動の主なフィールド「シンタの森」の所有者でもある宇井さんは2000年から北海道伊達市大滝区(当時は大滝村)に住んでいます。シンタはアイヌ語でゆりかごを意味します。
宇井さんが大滝の仲間たちと地域活性化団体「シンタ」(以下、シンタ)を立ち上げたのは2年前。現在は約10名のメンバーがいて、そのうち4名が大滝区に山を所有しています。シンタの活動として、宇井さんの「シンタの森」や他のメンバーが所有する山で、メンバーが協力して、人が森に入って活動できるようにするための道づくりや維持のための手入れなどしています。また、多くの人たちに大滝の森を知ってもらうためのワークショップの企画もしています。
森のワークショップで大滝を知る・楽しむ
これまで、メープルシロップづくりやキノコ栽培に使うホダ木づくりのワークショップなどを開催していてます。シンタのコンセプトは「集う・学ぶ・稼ぐ」。ワークショップは集い、学ぶ場になっています。
「皆に森を身近に感じてもらいたい。大滝の森に入ることで森を知る、大滝のことを知る。それを面白がっていろんな地域から人が遊びに来ることで関係人口が増えたらいいですよね。地域の人たちにも森を知って、住んでいる地域の魅力に気付くきっかけになったらいい」と、宇井さんは語ります。2020年には、大滝区にある徳舜瞥学校の子どもたちの総合学習として、森で一緒に木を倒して、切って、束ねるという薪づくり体験を提供しました。
過去には当たりまえだった体験で多世代交流
宇井さんも子どものころ、白樺の樹液を森で採取したことがあって印象に残っているそうです。「そういう体験が地域の風景として記憶に残ると思うんですよね」。
薪割り体験した時は子どもたちが熱中していました。昔は日常的にしていたことでも今ではなかなか体験できません。そういう体験を通じて、子どもたちの祖父母やその上の世代の人たちが暮らしていた地域を知ることができます。冬にはメンバーや地域の人たちが、自分で作った雪板(木の板でつくりスノーボードのように斜面を滑る道具)を持ち寄って滑るなどして楽しんでいます。
持続的な森林経営のために
シンタのコンセプトの「稼ぐ」について、シンタで取り組んでいることの一つに自伐型林業という持続的な森林経営があります。市民活動を継続するには活動資金を得ることも重要。自立するためには稼ぐことが重要。そのためにも、今後は仲間たちとシンタブランドの商品開発や、森の中で自然を静かに楽しめるキャンプサイトづくりなどにも取り組んでいきたいと考えています。最近完成したロゴマークは交流のあるデザイナーの方に依頼したもので、話し合いのなかで、デザイン費用を薪で支払うことになったそうです。
シンタの活動に興味のある方はお気軽にご連絡ください。ワークショップもぜひご参加ください。

ライフワークにしたいのはシンタの森図鑑づくり。森の動物、植物、鳥、キノコなど、森で見たもの全てを図鑑にしたい。「今も森に入る度に少しずつネタを集めているんです」と語る宇井尚さん。

「シンタの森」のロゴマーク
この記事はLOLLUBAS2022(冊子版)に掲載された内容です。